◆サプライチェーン・セキュリティ対策
  米国関税局の新たなセキュリティスキーム(C-TPATとCSIについて)
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米国と欧州委員会: C-TPATとAEOの相互認証に向けての共通ロードマップを採択
2008/03/31

米国国土安全保障省CBPと欧州委員会TAXUD(税制・関税同盟総局)は、3月27日、米国のセキュリティプログラムであるC-TPTAと欧州のセキュリティプログラムであるAEOの相互認証に向けた共通ロードマップの採用を発表しました。
プレスリリースは、CBP、欧州委員会のいずれにも掲載されています。
http://www.cbp.gov/xp/cgov/newsroom/news_releases/03272008_2.xml
http://ec.europa.eu/taxation_customs/resources/documents/common/whats_new/ec-us_joint_roadmap_en.pdf

概要
米-EUの相互認証のための共通ロードマップは、まず、米欧が達成するために対応すべき以下の6つの分野のアウトラインを示している
1.政治に係る分野、
2.行政に係る分野、
3.法制に係る分野、
4.政策に係る分野
5.技術的/運用に係る分野、
6.評価に係る分野

また、ロードマップはこれら6つの分野のそれぞれの進捗を測定するための指標(ベンチマーク)を示す。

米国とEUは、2007年からC-TPAT/AEO相互認証の実現に向けた取組みを開始した。
この取組みの第一段階は、C-TPAT/AEOの詳細な比較を行うこと、パイロットプログラムを実施することから構成されている。パイロットプログラムは、EUのAEO監査プロセスの中のセキュリティ部分を米国CBPが観察するものである。共通ロードマーップは、こうした米欧の取組みから得られた結論に基づいて起草され採用されるに至った。

米国とEUは、これまでに、以下に示す注目すべき成功を達成した、
1.
米国とEUでの最初の貿易パートナーパイロットプロジェクトとして、C-TPATとAEOプログラムの内容を書面と運用の両面から比較する作業を完了。
2.
ベストプラクティスとトレーニング・プログラムについて情報交換。
3.
EUは2008年1月1日からAEOプログラムを実施しているが、それに際し、EUはC-TPATで培った米国の経験から多くを得ることが出来た。

米国とEUは、C-TPAT/AEOの相互認証を実現するため努力を継続する。

今後の実施計画は概要以下の通り、
1.
情報交換と認定企業の詳細の開示に係る適法性に対するガイドラインを確立する。情報交換には、実地調査(Validation)/監査(Audit)の結果についての情報交換を含む
2.C-TPAT とAEO両制度間にまだ残るギャップを特定する共同検証作業の実施
3.輸出のためのC-TPATプログラムの検討とテスト
4.相互訪問と協議を通じてベストプラクティスについて情報交換を行う
5.米・EUの両当局の下での法制および政策上の対話の継続  
6.相互認証協定に合意し署名する
7.C-TPAT/AEO参加者に対する相互認証ベネフィットの評価

なお多くの課題はあるものの、米国とEUは、2009年中の相互認証実現を楽観視している。

以上


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