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スマートコンテナの実証実験
2004/03/22

1.オペレーション・セーフ・コマース
15日(月)、米国ワシントン州タコマ港で、オペレーション・セーフ・コマース・プログラムの開始が公式に発表されました。
オープニング・スピーチを行なったのは、地元ワシントン州選出の上院議員(民主党)パティ・マレー上院議員(民主党)です。

オペレーション・セーフ・コマースとは、サプライチェーンにおける脆弱性を明らかにし、セキュリティ向上のための技術を開発することによってコンテナの安全を向上させることを目的とした、米国運輸省と税関当局(CBP)の共同の取組みです。既存の先進技術の有効活用方策やあらたなビジネスモデルを構築するため、民間企業の参加を募り、これに対して補助を行なうことにより実験を支援するものであり、電子シールを利用したスマートコンテナの実証実験を行うものです。
TSA(Transportation Security Administration)によるオペレーション・セーフ・コマースの公式サイト:
http://www.tsa.gov/public/display?theme=88

2.パティ・マレー議員のスピーチ概要
(タコマ港の公式サイト参照:http://www.portoftacoma.com/newsreleases.cfm?sub=68&lsub=570http://www.portoftacoma.com/topstory.cfm?sub=69&lsub=570)

スマートコンテナ貨物を積載した最初の船が、3月25日タコマ港に入港予定。
この第一便は、マレーシアから家電製品を積み、タコマ港(Puget Sound)で陸揚げ後、トラックに積み替えて同州内のAuburn、Lacyにある大手小売チェーン、Targetの配送センターへ運ばれる。
第一便到着から2~3日後、第二便がタコマ港に到着予定。
この第二便は、日本から産業機械(Industrial Machinery)を積み、タコマ港で鉄道に積み替え、中西部に運ばれる予定。
(日本のどの港を出発するものか、どの船社かなど詳細は公表されておりません)
今年夏の終わりまでに、550のスマートコンテナがタコマ港とシアトル港に到着する予定になっており、ドイツ、日本、タイ、台湾、マレーシア、ガテマラ、中国、香港を出発する電気製品、消費財、食品材料、コーヒー、服、金物(Hardware)等のコンテナ貨物で、スマートコンテナの実証実験を行なう。
オペレーション・セーフ・コマースは、海外の出発点から米国の最終地点までサプライチェーン全体にわたって安全なコンテナ貨物(Secure ContainerizesShipment)に関するグローバルスタンダードを確立するための知識ベースを創出するもの。

3.その他
オペレーション・セーフ・コマース・プログラムは既に2002年から行なわれていることであり、何故今になって公式発表となったのかその背景はよくわかりません。
オペレーション・セーフ・コマースのPhase I は2002年2月~6月で、サプライチェーンの調査、セキュリティ技術の再検討、実地論証を行い、Phase II では、米国の三大港(ニューヨーク/ニュージャージー、ロサンゼルス/ロングビーチ、シアトル/タコマ)で実施されており、この時点での連邦政府の予算は5800万ドルでした。
以下のURLは、この5800万ドルの予算のもとで計画されたオペレーション・セーフ・コマース・プログラムのリストが掲載されています。
http://www.portoftacoma.com/files/OSC1-2.pdf
リストの中には横浜、名古屋の名前も見えますが、内容の詳細は示されておりません。
以上


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