韓国における貿易・投資上の問題点と要望

12. 為替管理
経由団体※	問題点	問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈	要望	準拠法、規則、運用

日機輸	(1) 外貨借入制限	・外国為替取引の自由度が低く、外貨リスクヘッジ目的の外貨借入ができない。	・外国為替取引の自由化。	・外国為替管理法等
		(対応) ・2006年1月より資本取引許可制が廃止され、非居住者のウォン借入の取引については韓銀への申告制に転換された。当該申告は、100億ウォン以下の取引については免除されている。・2007年12月から、①韓国ウォン輸出入許可制の廃止、②非居住者の類似韓国ウォン勘定の統合、③非居住者が国内銀行からの韓国ウォン借入の際に申告免除限度を100億ウォンから300億ウォンに拡大、④海外取引所での韓国ウォン決済の許容、などの措置を推進。・2008年度建議事項回答では、為替リスクヘッジを目的とする国内使用運転資金の外貨貸出、外貨貸出用途期限を維持するために、引き続き制限する必要があるとしている。・2010年6月13日、韓国は、金融機関の為替先物取引に限度額を設け、企業の外貨借入の使途を制限する規則を発表した。・韓国の外国為替取引の原則は、①原則自由、例外規制の原則、②実需取引原則、外国為替銀行には実需確認義務。

日機輸	(2) 債権債務相殺・外貨資金送金規制	・非居住者との債権債務相殺、外貨資金送金の規制が厳しく、可能な場合でも許認可取得手続きが煩瑣である。	・非居住者への韓国ウォン為替市場の開放。	・外国為替管理法等
		(対応) ・韓国政府は、外国為替自由化措置方針により、5,000万米ドル以上の輸出入実績がある企業の輸出入代金の支払い・受け取り時の支給證憑書類提出義務を免除している。・2007年11月8日、財政経済部は、「市場親和的外国為替システム構築のための外国為替制度改善方策」を発表した。・相殺（ネッティング）には申告義務が課されている。 ①居住者が対外取引を行うに際して、非居住者に対する債務または債権を、非居住者に対する債務または債権で相殺する場合は、韓国銀行に申告。 ②外国投資法による外国人投資企業として国内出資額が1,000万米ドル以上である外国人投資企業が相殺する場合は、外国為替銀行に申告。
		(改善) ・2007年12月、外国為替取引規定を改正して、指定取引外国為替銀行を通じた場合、年間5万米ドルまで支払い証憑を免除した。

※経由団体：各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。