ドイツにおける貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
14. 税制
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
JBMIA
JEITA
日商
(1) 高い所得税 ・ドイツの個人所得税は日本に比べると割高な上(10%近く高い)、所得税の対象も広範なため、給与ネット保証を行う日本人駐在員のコストが割高になる。
・ドイツでの所得税は40%と高く、フレンジベネフィットも課税対象となるため、会社としての負担が大きい。
※フレンジ・ベネフィット…企業が給与所得者に対し賃金・給与以外に提供する福利厚生等の経済的利益。
・所得税の減税。
・フレンジベネフィットの課税対象からの除外。
・所得税法
・個人所得税法
日機輸
日商
(2) 日独租税条約上の源泉税、二重課税の問題 ・ドイツの税法では資本収益税(源泉税)が規定されており、現行の日独租税条約の適用を受けてもなお15%の配当源泉税が徴収される状況だったが、改定後の日独租税条約では(一定の条件を満たせば)2017年以降決議される配当金に対する配当源泉税は0%となる予定。
・2015年、二重課税回避のため配当源泉課税(15%)の早期撤廃を要望したが、日独租税条約改定により、2017年には撤廃の見込みと聞いている。
・ドイツから日本へのロイヤルティ技術援助料の支払いについて、源泉税に関して不利な取り扱いがある。ロイヤルティの支払いについては10%控除があるが、十分ではない。
・投資所得(配当)に関しても課税されるため、ドイツ子会社が配当する場合には、二重課税状態になっている。日独新租税協定(2015年7月実質合意)にて改善予定。
・本件は、日独両国政府の間でポジティブな合意が行われ、2017年1月1日と想定される早期の発効が期待される。
・日独新租税協定の発効。
・所得税法
・日独租税条約
・日独租税条約第10条第2項
・Amend the German and Japan Double Tax Treaties to reduce the impact of local legislation
・Various laws in each EU country and Japan
・所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避のための日本国とドイツ連邦共和国との間の協定
    (改善)
・2011年12月、日独租税条約の改正交渉を開始した。
・2015年12月、新日独租税条約が署名され、投資所得(配当、利子、使用料)に関して、源泉地国における課税が減免されることとなった。
・2016年10月28日、日独租税条約の改正版が発効し、配当に係る軽減税率のうち、免税とされる受益者の要件が緩和された。
日機輸
(3) 配当税免除手続きの煩雑さ ・2016年10月28日、新規に日・独租税協定が発効し、2017年1月1日より適用され、日系企業の日本本社への配当金にかかる税率が0%と削減された。ところが、この税率を適用するためには、ドイツ税務当局に対し、申請が必要とのことである。これに必要な手続きを行うために、ドイツ税理士に依頼する必要があり、0%とした本来の目的が、いくらか損なわれる状況にあるため、この改善を求めたい。 ・日系企業の日本本社への配当金にかかる税率については、無条件に0%が適用され、特別な手続きが不要、とするように改善を望みたい。 ・日独租税協定
・配当金税法
    (改善)
・2016年10月28日、日独租税条約の改正版が発効した。
日機輸

(4) 不明確なロイヤルティ源泉税免除手続 ・ロイヤルティ源泉税免除のための手続きがわかりづらい。社内に有識者が居る場合は自力で対応可能であるが、有識者が居らず外部コンサルタント等に依頼した場合、追加コストを必要とする。
加えて、手続きの煩雑さから当局側でも事務処理に時間を要し、申請後実際に免除の恩恵が受けられるようになるまで数ヶ月かかる事例もあると聞く。
・手続きを明確化しホームページ等で公開してほしい。ドイツ政府で不可能な場合は日本の財務省のホームページでも可。
・事務処理の煩雑さによるリードタイムの長さを改善してほしい。
・日独租税協定
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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