ミャンマーにおける貿易・投資上の問題点と要望
<-BACK |
本表の見方 |
1. 外資参入規制 |
||||
経由団体※ |
問題点 |
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈 |
要望 |
準拠法、規則、運用 |
JEITA 日機輸 |
(1) 輸出入/国内販売への外資参入規制 | ・1%でも外資が入っている場合は外資企業として看做され、輸入・販売ができない状態がいまだ継続。 2015年後半、一部の業種では外資にも解禁されたが、いまだ不十分ではない。投資法上は解禁扱いだが、所管官庁に相談しても許可が下りない状況。 2017年4月から新投資法が施行したが、貿易業や卸売業の外資参入は商業省承認が必要となり、施行前と変更はなく、承認条件の開示がない。一方、2018年8月から予定されている新会社法の運用開始により、外資35%までならば現地貿易業者への出資参画が可能になり(内国企業扱いとなるため)、外資にとっての参入OPTIONが拡大したのは歓迎される。 ・外資100%で貿易業が許可されていない。 ⇒2015年6月、ティラワSEZ経済特区進出企業に対しては一部輸入権及び販売権(卸)を与えるとの発表あり。 ==>合弁会社にのみ輸入権を開放にとどまる(2015年) |
・100%外資による輸入・卸売りへの参入を認めるべく、承認条件についてのガイドラインを公開してほしい。 ・SEZ外の企業に対しても輸入権、販売権を与えてほしい。 |
・外国投資法 ・新外国投資法(The Union of Myanmar Foreign Investment Law)の施行細則(2013年1月31日) ・新外国投資法 (2017年4月から新投資法が施行された) ・明文化されておらず、慣習的なもの |
(対応) ・ミャンマーでは外国企業が貿易業で従事することができない。2002年から外国企業が商業(Trading)(貿易業を含む卸売業、小売業)が企業登記、営業許可が認められなくなり、現在に至る。物流業についても、2013年8月頃から外資100%での現地法人が認められなくなり、合弁のみ可能。 ・2014年8月、ミャンマー投資委員会(MIC)は「外国企業に禁止又は制限される事業分野(2014年第49号通達)を発出し、小売業、卸売業関連の規制が記述から削除されているが、規制は残存しており、実際の施行については不透明。詳細は所管官庁に確認を要する。 |
||||
(改善) ・2014年8月7日、日・ミャンマー投資協定が発効。 ・2015年5月27日付で、ティラワ特別経済地域(以下「ティラワSEZ」)の管理委員会(Management Committee)は、ティラワSEZの投資家が行うことが出来るTrading業務の範囲及び許可基準についてのInstruction 02/2015を発布して、ミャンマーにおいて外資企業が卸売を含むTrading業務を行うことが可能となった。但し、4輪及び2輪車、アルコール飲料などSEZ外で制限されている品目およびその他管理委員会が指定する製品は、適用要件から除外され輸入販売を行うことはできない。 ・2017年12月6日、新会社法が成立し、旧会社法の下で1株でも外国資本が入れば外国企業と定義されたのに対し、新会社法では外国資本35%以上を外国企業と規定した。これにより外国資本35%未満の場合は内国企業として扱われることとなる。 ・2018年8月1日、新会社法及び同実施規則が発効。 |
||||
日機輸 |
(2) 案件ごとの工事事務所設立不可 | ・特定案件受注後、工事事務所を設立、税番登録して工事にあたるのが通常であるが、ミャンマーでは、具体的な案件ごとに事務所を設立することが認められていない。 工事業務を担う駐在員事務所としての包括的登録が必要で、既存の駐在員事務所がある場合、やや混乱が生じる。 |
・工事案件ごとに、工事事務所の設立が出来るようにしてほしい。 | |
<-BACK |
本表の見方 |