中国における貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
10. 自由貿易地域・経済特区での活動規制
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
時計協
日鉄連
(1) 銀行保証金制度の一律適用 ・1999年10月1日、加工貿易に従事する企業の自律的な遵法精神を高め、保税貨物の横流し(密輸)を防止する為に企業をA、B、C、Dに審査区分し、Aを除くB、C区分企業が鉄鋼(電磁鋼板を除く)を含む11の制限品目を保税輸入する際に銀行保証金台帳制度の実転(保証金を積む)を義務付けた。
熱・冷・表面処理鋼板が対象で、B、Cに区分された企業の保証金負担は深刻。陳情の末に負担を軽減するべく、保証金半額化、担保差し入れ、EGの除外等が行われた。
保証金半額化は2000年5月、EGの除外は2000年7月以降も実施され、2004年も継続。
2007年8月23日、銀行保証金台帳制度について東部地区(北京市、天津市、上海市、遼寧省、河北省、山東省、江蘇省、浙江省、福建省、広東省)と中西部地区での適用に差を設け、中西部地区への加工貿易企業の進出を促すこととした。具体的にはA類企業制限類について東部で空転→実転(50%)、B類企業制限類について中西部で実転(50%)→空転と変更された。
2008年12月1日、景気悪化に伴い、キャッシュフローの改善を通じて、加工貿易企業を支援するため、A類企業の制限類は空転(保証金積み立て免除)へと変更された。

・従来は時計部品メーカーで制限品を扱っている会社でも比較的小規模企業に対してのみ保証金を積むよう求められ、大規模メーカーは保証金免除と優遇されていたが、2007年8月以降全ての時計部品メーカーに一律に保証金を求めるようにルールが変わった。
・保証金制度の廃止。 ・2007年7月23日付けで発布された海関総署公告2007年第44号
・加工貿易銀行保証金台帳制度の更なる整備に関する意見(国弁発[1999]第35号)
・加工貿易貨物に対する監督管理弁法(税関総署令[2004]第113号)

    (対応)
・2000年1月1日からA類企業の基準緩和(年間輸出額が100万ドル以上である要件を満たせばA類企業の認定を受けられ、銀行保証金台帳のうち保証金の払い込みを必要としない)、C類企業の範囲限定(企業の法令違反行為による罰金が1万元以下であった場合は、C類企業の評定記録としない。1年以内に2回以上の違反行為があった企業で、その回数が前年度の通関回数の1/1.000を超えないものはC企業としない、98年6月1日以前に発生した違反行為はC類企業の評定記録としない)が定められた。
・中国税関総局と中国銀行は2000年1月1日より施行された「加工貿易企業の多様な形式による納税保証金実施弁法」の実施細則を4月10日に施行した。この実施弁法に基づき、企業が事情により税関に保証金を納付できない場合、指定された中国銀行が発行した税関を受益者とする税関支払い保証状により、税関への報告ができることとなった。ただし、中国銀行は保証状の発行に際して、企業の資産信用状況や担保に対して評価を行い、銀行負担リスク管理上の判断を行う。
・税関総署は、「中国税関の加工貿易貨物に対する監督管理弁法」を2004年2月26日公布し、同年4月1日から施行した。同弁法は従来、加工貿易の貨物監督管理について内資と外資の管理弁法が分かれていたものを統一し、管理を契約管理主体から企業管理主体へ転換し、手書き手帳管理から電子的手帳管理へ転換することを目的とするもので、適用範囲は登記手帳管理を実施する通常の加工貿易管理業務とする。新弁法では、加工貿易貨物について端材等も含むと明確に定義、契約の届出の具体的内容を初めて条文化、税関の作業時間を、例えば、加工貿易発行手帳を契約届出受理から全国規模で5営業日以内、契約届出を受理しない5項の理由を明確に規定、保証金を取る6条件を明確化、更に契約届出の不受理や保証金徴収等の理由について税関は書面で通知しなければならないことを義務付けた。
・2008年11月21日、商務部と税関総署は、輸出類製品1853品目及び輸入類製品2125品目を対象にして、加工貿易制限類保証台帳の銀行保証金台帳の「実転」を12月1日から暫定的に停止すると公告した(2008年第97号公告)。
・2014年7月2日付で「加工貿易に基づく輸入鋼材保税政策の撤廃に関する通知」(財関税[2014]37号)が公布され、78項目の鋼材製品の保税政策が撤廃され、関税等が徴収される。
・2018年2月13日、保証金台帳「実転」管理事項を税関事務担保事項に移行する関連手続きに関する公告の施行により、加工貿易における銀行保証金台帳制度の取り消しの内、「実転」の管理事項に関して、以下の方法により税関事務担保事項に移行する。
−企業において保証金の納付が必要な場合、金額等については今まで通り「加工貿易制限類商品目録に関する公告」(商務部、税関総署公告[2015]63号)に従って実施する。
−企業が担保業務の手続きを行う場合には、保証金又は銀行保証状の方法を採用することができる。
−銀行保証状の方法により担保業務を行う場合は、企業は税関に対し銀行保証状の原本を提出しなければならず、税関は企業に受領証を交付する。銀行保証状の担保期間は手冊についての有効期間終了後80日間とする。
−保証金の方法により担保業務を行う場合は、企業は税関が発行した「税関支払通知書」に基づき、人民元により保証金を納付し、税関が指定する代理収納口座に納付しなければならない。着金後、税関は企業に対し「税関保証金専用受領証」を発行する。
−手冊の照合が完了した後、企業は税関に対して担保の返還手続きを行うことができるものとし、銀行保証状の場合には、企業はその受領証により銀行保証状の返還手続きを行い、保証金の場合には、企業は「税関支払通知書」番号、「税関保証金専用受領証」及び企業の財務専用印を捺印した合法的な受領証により、税関の財務部門で保証金の返還手続きを行わなければならない。
日鉄連
(2) 加工貿易制限の強化 ・2015年11月25日、商務部が貿易の安定成長を維持し、輸出入商品の構造調整を図るため、加工貿易制限類目録の調整を公告。税関は、企業の信用状況に基づき、高級認証企業、一般認証企業、一般信用企業、信用喪失企業の認定を行う。 ・規制の撤廃。 ・商務部税関総署公告2015年第63号
日機輸
(3) 保税区の搬入・搬出手続の遅延 ・24時間体制で稼働している顧客へ、緊急で保税パーツを提供する場合がある。日本から急ぎ輸入しても、保税区での在庫登録に時間がかかり、即時に顧客へパーツ供給サービスを行うことができない。
上海総合保税区など入出庫の柔軟性で改善のみられる地域もあるが、管轄地域毎で対応力に大きな差がみられる。ビジネスの地域拡張を考えても全国的レベルではまだまだ改善の余地は大きいと感じる。
現在も進展なし。(2018年1月時点)
・保税区(倉庫)での在庫登録を、貨物出庫後にして頂きたい。
日機輸
(4) 保税加工貿易(手冊、保税部材)の管理ルールの全国不統一 ・保税加工貿易(手冊、保税部材)に関して、複数のポイントにおいて全国にて運用ルールがまちまちであり、長期的にその運用の違いを一元化していくことを多国籍企業として希望する。
例�ー蟶�クローズ時のプラスの差異、マイナスの差異に対しての納税の考え方の違い。両方の差異見合いの納税を求められるケースもあれば、マイナスの差異のみの納税を求められるケースもあり。
例�⊆蟶�申請後消込前の通関への単耗(部材使用量)情報の修正申告の違い。電子帳冊を使用しても認められないところもあれば、電子手冊でも認められるケース有など。
例�E紹辧癖歙派�材の国内移動)における国内調達部材の増値税控除。認められないケースが多いが、一部では認められるケースもあり。
・税関内部にて各地方税関の保税加工貿易に関しての管理ルールを統一するプロジェクトもしくは監査制度を推進する。
JEITA
(5) 保税品の在庫廃棄制限 ・保税品は以下の方法でしか、今後転売される見込みのない在庫の廃棄ができない。
�〕�入通関し、関税・増値税を支払い内貨にした後、一般区で廃棄
��発地に輸出返品し、輸送費用を支払い発地で廃棄
そのために、関税、増値税、輸送費用などの余計なコストが発生する。
・輸入通関をすることなく、保税状態のまま廃棄できるようにする。
JEITA
日機輸
(6) 保税転送通関(転関)手続き規制 ・區區流轉のように通関上の制約が撤廃されつつあり、非保税トラックの利用、夜間の転送、通関回数の削減などが実現できつつある。
しかしながら、例えば無錫から上海のような異なる税関支所間の保税輸送は、税関システムの連動ができず実質的に制度が使えない状況となっている。

・保税倉庫間の転送は双方の保税区の管理者に一点一点パーツ転送を事前申請する必要がある。双方の情報が一致して初めて転送許可がおりるが、場合によっては部品の詳細説明、転送理由などを聞かれることもあり、中国各地に設定されている保税区間の部品の転送手続きが煩雑である。保税区間の転送をするよりも、一度香港などに輸出して再輸入した方が早い。
2018年1月時点 進展なし
・中国内での各支所間での税関システムの連携の実現。もしくは、保税転送の審査・制約そのものの撤廃し、保税輸送の申請・許可を簡素化する。
・24時間、非保税トラックでの保税転送を実現する。

・保税区間の部品転送手続きを簡素化して欲しい。
時計協
(7) 保税区における外国企業への増値税賦課 ・外国企業に保税倉庫物流サービスにかかわる増値税(倉庫サービス:6%、国内輸送:11%)を転嫁している。 ・保税区域に於ける外国企業への増値税撤廃。
日鉄連
(8) 加工貿易における保税措置の撤廃 ・2014年7月2日、財政部税関総署が78品目の鉄鋼製品に対する保税措置の撤廃を公告。
2014年8月28日、実施につき、保税政策の移行期間が2014年末まで延長され、2015年1月1日より廃止。
・保税措置の延長。
日機輸
(9) 保税区ごとに現地法人設立の必要 ・保税区企業は、他の保税区域における保税取引ができないことから、保税区ごとに現地法人を設立する必要がある。 ・保税区企業が他の保税区において分公司を設立し、当該分公司での保税取引を可能にするなど、一つの企業において複数の保税区での取引が可能にできるような仕組みを設けていただきたい。 ・保税区税関監督管理弁法
日機輸

(10) 保税区における保税取引の不明確 ・保税区企業による他の保税区域における保税取引につき、法律と実際の運用に乖離があり、どこの保税区域でも保税取引ができることを法律上明確にして欲しい。 ・保税区企業が他の保税区において分公司を設立し、当該分公司での保税取引を可能にするなど、一つの企業において複数の保税区での取引が可能にできるような仕組みを設けていただきたい。 ・保税区税関監督管理弁法
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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