インドネシアにおける貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
12. 為替管理
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
JEITA
日機輸
(1) ルピア為替取引への実需原則適用 ・現地通貨ルピア関連の為替取引については実需取引に限定されていることから同一グループのシンガポール金融会社とのルピア関連為替取引が不可能。 ・為替取引の自由化。 ・BI為替制度
    (対応)
・2001年1月12日、ルピア口座間の資金移動に関し、非居住者間を原則禁止、居住者・非居住者間をインドネシア経済に資する取引等に限定する規制を導入した。
・2005年7月、非居住者口座へのルピア入金に際して背景取引に関しての申告書、背景取引の契約書等が必要になった。
・2008年11月12日、インドネシア中央銀行は、国内のノンバンク・外国企業に対して、1ヶ月に10万USドル相当以上の外貨を購入する場合、根底となる取引を裏付ける証拠の提出を義務付ける2008年規則第10号(Regulation No.10/28/PBI/2008)を公布した(2008年11月13日発効)。根底となる取引の証拠となるのは、輸入代金の支払い、債務の支払い、その他の事業に係る活動などが挙げられている。商業銀行は、証拠の裏づけのある取引の記録を必ず適正に保管しておかなければならない。この規定に違反した銀行は、行政処分または1000万ルピア(899USドル)以下の罰金が科される。
・2011年6月28日、通貨に関する2011年法律第7号が発布・施行された。同法第21条において、国庫歳出入に関する特別取引、国内外の無償援助、国際商取引、銀行への外貨預金、国際決済取引を除く各決済取引、金銭で支払われる債務の清算、その他の金融取引についてインドネシアルピー使用義務を課している。
・2012年5月10日付通達A.P.(DIR Series) Circular No.124で、輸出企業等がExchange Earner's Foreign Currency (EEFC)口座で受領する外貨金額の50%に対しルピー転を義務付けた。
・外国企業はインドネシア国内の銀行を通して1カ月10万米ドル相当を超える外貨をルピアで購入する場合、外貨購入の必要性を証明する書類をインドネシア銀行に提出する義務がある。(インドネシア銀行規則No.10/28/PBI/2008)
・インドネシア中銀は2015年3月31日付通達17/3/PBI/2015を発行し、すべての商取引についてインドネシア国内決済におけるインドネシア・ルピアの使用を義務化する通達を発行した。施行日は現金取引については3月1日より、現金取引以外の取引は7月1日以降。
但し、適用例外として国家間の無償援助資金の受け渡し、銀行における「外貨預金、銀行業務における外貨取引、インフラプロジェクト(運輸、道路、灌漑、水、公衆衛生、情報・通信、電力、石油ガス関連)などがある。
JEITA
日機輸
(2) 外貨建オフショア債務規制 ・2011年10月3日 BIは「輸出代金及び、オフショア借入資金に関する新規制」を発表。上記規制の中で“2012年迄は輸出者が輸入者とネット決済することは可能なるも、2013年からはグロス決済のみ“現在同一グループのシンガポール金融会社と貿易代金、経費、為替決済及び、借入の決済において差額決済のみを実施しているが、グロス決済の場合、ディール単位でのグロス決済になることから煩雑なオペレーションとなる。 ・外貨決済の自由化(左記規制の撤廃)。 ・BI為替制度
・中央銀行規制16/21/PBI/2014
JEITA
日機輸
日商
(3) 急激な為替変動 ・急激な為替変動により、外国為替による差益、差が発生。
・外国為替による差益、差損が産業経済、特に外国投資報告に大きな影響を与えている。
・インドネシア−日本政府間の協議による急激な為替変動の抑制。
・インドネシア−日本政府間の協議による急激な為替変動の抑制。
・Refer to Malaysian Regulation about their Foreign Exchange
    (対応)
・2013年8月、インドネシア中央銀行は米FRBの量的緩和QE3の早期縮小観測で資金の海外流出・通貨安・株安を回避するため貿易収支の改善、投資促進・輸出産業の拡大、政策金利の引上げ、金融の流動性向上を含む緊急経済対策を発表した。為替介入も実施。
    (改善)
・2013年12月12日、日本銀行とインドネシア中央銀行との間で第3次通貨スワップ協定(BSA)が締結され、限度額が従来の120億ドルから227.6億ドルへと約2倍に引き上げられた。また、インドネシアに活動する金融機関が日本国債を担保にルピアを調達できる資金供給協定に合意した。
日化協

(4) 国内取引のルピア使用義務化 ・国内商取引のルピア決済要請により、米ドルに変換した際の為替差損リスクが増大している。 ・国内商取引でも他国通貨での決済を認めてほしい。 ・インドネシア中央銀行令2015年第17号(17/3/PBI/2015)3月31日付
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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