米国における貿易・投資上の問題点と要望

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本表の見方
 
9. 輸出入規制・関税・通関規制
経由団体※
問題点
問題点の内容、国際経済法上・二国間協定上の解釈
要望
準拠法、規則、運用
時計協
日機輸
日商
(1) 高輸入関税 ・米国の時計の関税は、複雑な関税体系と定額税・従価税の併用により、平均関税を算定することは極めて困難であるが、日本時計協会の推定によると約5%である。一方日本の時計輸入関税は1983年よりゼロである。
・タイヤで4%の関税がかかっており、その削減・撤廃により取扱商品の価格競争力向上を実現したい。
・以下の日本製化学品に関税がかかっており、関税のかからない韓国企業製品との競争上の不利を取り除いて頂きたい。
−フェノール:5.5%
−アセトン:5.5%
−BPA:5.5%
・輸入関税の早期撤廃を要望する。
・タイヤに係る関税の削減・撤廃。
・日本製化学品に係る関税の削減・撤廃。
・1930年関税率法および米国統一関税率表
・米韓FTA
    (対応)
・2007年4月、米韓FTA交渉が妥結したが、両国の議会における批准が難航している。
・2012年3月、米韓FTA発効。
・2013年7月、日本のTPP交渉参加。
・2015年10月5日、TPPに大筋合意し、2016年2月4日に署名に至った。日米間では、物品貿易に関し、
�ー�動車部品(現行税率 主に2.5%)に関し、8割以上の即時撤廃で合意。タイヤ(現行3.4%〜4%)は10年目撤廃。
�⊂萢兌屐文醜埓芭� 2.5%)は、15年目から削減開始、20年目で半減、22年目で0.5%まで削減、25年目で撤廃。
�2氾邸∋唆藩儺ヽ�、化学では、輸出額の99%以上の即時撤廃を実現。
�は啝�計(現行40 cents each + 8.5% on the case + 14% on the strap, band or bracelet + 5.3% on the battery 等)は即時撤廃。
�ネ�機化学品(現行1%〜6.5%、0.5 cent/kg 等)は即時撤廃。
・2017年1月23日、トランプ米大統領、USTRに対し米国のTPP離脱を指示した(2017年1月25日付官報掲載の大領領覚書)。今後の通商政策は二国間(バイ)交渉に方針転換。
・2017年1月30日、USTR、米国のTPP離脱を通知した。協定の取りまとめ役を担う「寄託国」ニュージーランドに書簡。
・2017年5月21日、TPP11カ国は、閣僚会合を開催(於:ベトナム・ハノイ)し、米国を除くTPPの実施に向けた選択肢を検討した。最終評価を2017年11月(APEC首脳会議)までに終えることで一致。
・2017年7月12日、ライトハイザーUSTR代表は、米韓FTA(KORUS)の「修正と変更の可能性」を含めて協定の運用に影響を及ぼす問題を検討するためKORUSに基づく合同委員会の特別会合を要請;同協定の規定により、要請から30日以内(2017年8月11日まで)に特別会合が開催される見通し(於:ワシントンD.C.)。
・2017年8月22日、USTRは米韓FTA(KORUS)の見直しに関する合同委員会初回特別会合を実施(於:ソウル)するも、物別れ。米政府が貿易赤字の削減に向けた協定の見直しが必要と主張する一方、韓国政府はKORUSが貿易赤字の要因との見方を否定し、両国間で共同調査を行うことを提案した。
・2017年10月4日、USTRは同委員会第2回特別会合を開催(於:ワシントン);米韓、FTA再交渉へ、改定に事実上合意。
・2017年10月、ライトハイザーUSTR代表は、「公正で互恵的な貿易につながる改定を近いうちに行うために、韓国との関係性の強化を期待している」と表明。
・2017年11月11日、TPP閣僚会合にて、新協定「包括的及び先進的なTPP(CPTPP)」の条文、凍結リスト等を含むパッケージに全閣僚が合意(大筋合意:CPTPPの中核につき合意)。
11月11日(現地時間)に発表された合意内容は以下のとおり。
−平成29年11月のダナン(ベトナム)におけるTPP閣僚会合について
−TPP11協定の合意内容について
「環太平洋パートナーシップ閣僚声明」
「附属書�機�TPP11協定の概要」
「附属書�供…篁漾陛犒襦砲気譴覽�定のリスト」
・2018年3月8日TPP11署名(於:チリ・サンティエゴ)。
・2018年3月27日、日本は、TPP11協定・関連法案閣議決定・国会提出。
・2018年7月6日、日本は、国内手続完了を寄託者(NZ)に通知。
・2018年9月24日、トランプ大統領と韓国の文在寅大統領は、 改定KORUS(韓米FTA)に署名した。
・2018年12月7日韓国国会、改定KORUS(韓米FTA)を可決し国内批准手続きを完了。
・2018年12月30日にCPTPP(TPP11)発効へ。オーストラリア政府が「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定:CPTPP」(TPP11協定)を批准(メキシコ・日本・シンガポール・ニュージーランド・カナダ・豪州の6カ国が国内手続を完了し、協定の寄託国ニュージーランドに通報したことにより効力発生の要件満たす)。協定発効日に初回関税引き下げを開始。
・2018年12月30日、TPP11発効(墨・日・星・NZ・加・豪)。
・2019年1月14日、TPP11発効(越)。
    (改善)
・2001年1月、ITA関連のIT機器の輸入関税を撤廃。
・超硬工具の輸入関税率が0%に引き下げられた。
・2016年1月28日、WTO、ITA(情報技術協定)拡大交渉参加53メンバーにより合意された譲許表を公表した。米国、ITA拡大対象品目の大部分(タリフラインベースで62%)に対する関税を2016年7月1日に即時撤廃。残る38%については、2019年7月1日までに3年間かけて段階的に撤廃へ。
・2016年6月30日、オバマ米大統領は、WTO・ITA(情報技術協定)拡大(ITA-II)実施のための大統領告示を公布した。2016年7月1日にタリフラインベースで62%の品目の関税が即時撤廃。
日化協
(2) 関税分類の変更による課税 ・2017年1月1日付けでHSコードが変更され、エチレンアルファオレフィンコポリマーが3901.40に分類され、日本⇒米国に輸入する際6.5%の関税がかかる事になった(2016年12月31日までは、HS分類3901.90で関税0%)。 ・競争力低下に繋がるため関税撤廃をお願いしたい。
時計協
日商
(3) 輸入関税算定方法の複雑性 ・時計の輸入関税の算定方法が複雑である。
−時計に関し、関税率はムーブメント、ケース、バンドと部品毎に設定されている。ムーブメントの関税は定額、その他の部品の関税は定率となっている。
−時計に関し、1999年3月に発表されたITCの関税簡素化のための報告書には、依然として6桁分類に統一されておらず、8桁分類に依存し、サイズ分類、価格分類が残存しており、又、ムーブメントに対する定額税の問題は、簡素化されていない。

・輸入関税算定方法の複雑性の結果、Statistical Notesとして完成品腕時計であればムーブメント、ケース、バンド/ストラップ/ブレスレット、電池毎に8桁のHSコートにさらに2ケタの統計用枝番(Suffix)をつけ、関税計算用に価格を分解表示することが求められている。また統計目的としてそれぞれの数量を申告するように義務づけられている。
これにより米国の通関統計は6桁で集計すると数量が時計完成品の総数より大きく増え、正確な完成品個数を把握するには加工が必要になる。
しかし、完成品時計によっては複数のムーブメントを使用する物や、複数のケースを使用するもの、交換用バンドを同梱する物等があるため、統計上正確な完成品個数が取れず、統計的には障害となる。
・完成品に定率の関税に課する方式に簡略化することを要望する。
・通関申告の書式を他のWTO加盟国に合わせると同時に、Additional U.S. NotesのStatistical Notesを廃止し、削除して欲しい。
・1930年関税率法および米国統一関税率表
・Harmonized Tariff Schedule of the United States CHAPTER 91 - CLOCKS AND WATCHES AND PARTS THEREOF
・Additional U.S. Notes Statistical Notes

    (対応)
・日本政府は、2002年〜2005年、日米規制改革イニシアチブにおいて、時計についてHS6桁ベースで分類し、当部品毎の関税額を合計して関税額を設定する方式に改め,完成品に対して一律の関税率を規定することを米国政府に要請した。又、2005年12月、日米貿易フォーラムにおいても要請を行った。これ等に対し、2004年6月、日米規制改革イニシアチブ報告書で、本件について米国政府の問題認識が確認され、議論を継続する旨、明記された。一方、2008年6月に実施されたWTOのTPR対米審査においても、日本政府は改善を求めたが、「過度に複雑なものとなっているとの指摘には同意しない」旨回答があった。
その後、2009年10月に行われた日米貿易フォーラム、また、2010年9月30日、10月1日に実施されたWTOにおけるTPR対米審査においても、日本政府は改善を求めたが、未だ改善が見られない状況である。
(報告書原文)
米国政府は、時計の関税率算定方法についての日本国政府の懸案を認識している。米国政府は、米国の関税制度の見直しに関する日本国政府の立場並びにWTOで行われている議論を充分に考慮した上で、日本国政府との議論を継続する。
・2009年10月、日本政府は、日米貿易フォーラムにおいて、時計の関税算定方法の複雑・不透明の問題の早期改善を求めた。
・「2018年版不公正貿易報告書」第2章 米国:
『我が国(日本)は、2002年から今日に至るまで、「日米規制改革イニシアティブ」や「日米貿易フォーラム」、WTOにおけるTPR対米審査など、様々な場面・機会において改善・解決を求め続けてきたが、未だ解決に至っていない。米国においても、国内業者はアジアに製造委託しているため、我が国と同じ問題に直面していると推察できる。円滑な貿易を推進するためにも、今後とも引き続き米国に対して改善を求めていく。
なお、日本も交渉に参加していた環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)において、2015年の大筋合意により、腕時計に係る米国の関税は発効後即時撤廃される見通しとなっていたが、米国がTPP協定からの離脱を表明したため、本件は引き続き、課題として残ることとなった。』
時計協
(4) 煩雑かつ他国に例の無いインボイス明細の要求 ・輸入関税算定方法の複雑性の結果、Statistical Notesとして完成品腕時計であればムーブメント、ケース、バンド/ストラップ/ブレスレット、電池毎に8桁のHSコードにさらに2桁の統計用枝番(Suffix)をつけ、関税計算用に価格を分解表示することが求められている。また統計目的としてそれぞれの数量を申告するように義務づけられている。
これにより米国の通関統計は6桁で集計すると数量が時計完成品の総数より大きく増え、正確な完成品個数を把握するには加工が必要になる。
しかし、完成品時計によっては複数のムーブメントを使用する物や、複数のケースを使用するもの、交換用バンドを同梱する物等があるため、統計上正確な完成品個数が取れず、統計的には障害となる。
・通関申告の書式を他のWTO加盟国に合わせると同時に、Additional U.S. NotesのStatistical Notesを廃止し、削除して欲しい。 ・Harmonized Tariff Schedule of the United States, CHAPTER 91, CLOCKS AND WATCHES AND PARTS THEREOF, Additional U.S. Notes Statistical Notes
時計協
(5) 米国だけの特異な表示義務 ・Additional U.S. Notesの4. Special Marking Requirementsで求められている以下の表示要件は米国特有の規則であり非関税貿易障害といえる。
(a)腕時計のムーブメントの受け・上板に表示すべき事
(i)製造者の国名。
(ii)製造者または仕入れ業者の名前。(商標ではない)
(iii)機能する石の数を算用数字でなく英単語で表示。
(b)クロックムーブメントの最も見やすい表面か裏面に表示すべき事
(i)製造者の国名。
(ii)製造者または仕入れ業者の名前。(商標ではない)
(iii)もしあれば石の数。
(c)腕時計のケース裏蓋の内面か外面に表示すべき事。
(i)製造者の国名。
(ii)製造者または仕入れ業者の名前。(商標ではない)
(d)クロックケースの裏側外面の最も見やすい場所に製造者の国名を表示すべきこと。
・Additional U.S. Notesの「4. Special Marking Requirements」を廃止し、削除して欲しい。 ・Harmonized Tariff Schedule of the United States, CHAPTER 91, CLOCKS AND WATCHES AND PARTS THEREOF, Additional U.S. Notes Statistical Notes
日機輸
日商
日鉄連
(6) アンチダンピング提訴の濫用 ・現在、日本製ラインパイプ用大径溶接鋼管(30.8%)及び日本製一般配管/圧力配管用 並びにラインパイプ用継目無鋼管(Large Diameter 107.8%、Small Diameter 106.7%)に対しアンチダンピング税が課されている。
継目無ラインパイプ鋼管、大径溶接ラインパイプ鋼管については、それぞれ2012年、2013年にSunset Reviewが実施されるも、アンチ・ダンピング税の継続が決定している。
この為、当社で取引ができないほか、競争制限により、米国企業にとっても国際市場価格よりも高い、或いは、品質的に劣る他国製品を購入せざるを得ない状況が継続・発生しており、米国パイプラインの安全性への影響も懸念される。
特に、アラスカで計画されているアラスカLNGプロジェクト用の鋼管(需要見込 約600千トン、約700億円)については、需要家(TransCanada, ExxonMobil, BP, ConocoPhillips, Alaska Gasline Development Coのコンソーシアム)より、日本製の高品質溶接ラインパイプ供給の期待が寄せられているが、アンチダンピング税の解除、乃至は対象明細の適用除外が供給の条件となっている。

・2014年5月2日、ニッケルメッキ鋼板アンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害ありとする最終決定を下し、AD税の賦課措置が決定。
2014年8月27日、方向性電磁鋼板アンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害なしとする最終決定を下したが、米国原告の申立により、上級審において、当該最終決定に関する審議が行われていたが、2016年11月23日に米国原告の申立を棄却。
2014年11月6日、無方向性電磁鋼板アンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害ありとする最終決定を下し、AD税の賦課措置が決定。
2016年6月22日、冷延鋼板に対するアンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害ありとする最終決定を下し、AD税の賦課措置が決定。
2016年9月12日、熱延鋼板アンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害ありとする最終決定を下し、AD税の賦課措置が決定。
2017年5月5日、厚板に対するアンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害ありとする最終決定を下し、AD税の賦課措置が決定。
2017年6月16日、鉄筋用棒鋼に対するアンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害ありとする最終決定を下し、AD税の賦課措置が決定。

・2017年5月5日、厚板に対するアンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害ありとする最終決定を下し、AD税の賦課措置が決定。
・2017年6月16日、鉄筋用棒鋼に対するアンチダンピング調査(AD)において、ITCが損害ありとする最終決定を下し、AD税の賦課措置が決定。
・鋼管の一部でのアンチダンピング税の撤廃。
・措置撤廃。
・措置撤廃。
・措置撤廃。
・アンチダンピング法
・アンチダンピングに関連する諸法令等
19 U.S. Code § 1673
    (参考)
・2017年5月5日、米国際貿易委員会(ITC)は、オーストリア・ベルギー・仏・独・伊・韓国・台湾・日本製の炭素鋼・合金鋼定尺板(CTL板)に対するアンチダンピング(AD)及び相殺関税(CVD)調査でクロの最終決定。
・2017年6月16日、米国際貿易委員会(ITC)は、日本・トルコ製の鉄筋コンクリート用棒鋼に対するアンチダンピング(AD)/相殺関税(CVD)調査でクロの最終決定。(2017年6月21日付通商問題デイリーアラート)
    (対応)
・WTOにおいて、規律の明確化と強化に積極的に取組むことを要請。
・日本政府は、日米経済パートナーシップの改革イニシアチブで米国政府がアンチダンピング制度を保護主義的な目的で濫用することなく慎重に運用することを要望している。
・2001年8月、1999年6月に米国が決定した日本製熱延鋼板に対するAD措置が、パネル及び上級委員会においてダンピング・マージンの算定方法等のWTO協定違反が確定し、是正勧告がなされた。米国では2002年5月、勧告実施のための法案が議会に提出されたが、廃案となっている。その後、勧告実施に向けて、日本政府によるDSBや日米規制改革イニシアチブにおける累次の履行要請にも関わらず、これまで米国による完全な履行がなされていない。
・2004年10月、日米規制改革及び競争政策イニシアティブにおいて、日本政府は、米国政府がアンチダンピング制度を保護主義的な目的で濫用することなく、WTO協定に整合した形で慎重に運用することを要望した。
・2012年11月7日、米ITCは、中国製多結晶型太陽電池の不当廉売で米国の国内産業に損害を与えているとして「クロ」の最終決定を下した。商務省は、反ダンピング税最大約250%、相殺関税約16%の課税が見込まれる。
・2015年3月17日、米国、WTO加盟各国にアンチダンピング(AD)課税逃れの「深刻化する問題」について議論を行い要請は、民間部門によるプロサービスを利用した輸出入者のAD措置適用回避を批判する文書をWTO・AD迂回委員会迂回防止非公式グループに提出した。
・2015年8月18日、米商務省は、日本・オランダ・英国製の冷間圧延平鋼製品に対するAD調査を開始した。
・2015年9月24日、米国際貿易委員会(ITC)は、豪州・ブラジル・日本・韓国・オランダ・トルコ・英国製の一部熱間圧延平鋼製品に対するアンチダンピング(AD)及びブラジル・韓国・トルコ製の同製品に対する相殺関税(CVD)調査でクロの仮決定。
・2016年3月15日、米商務省は、豪州・ブラジル・日本・韓国・オランダ・トルコ・英国製の一部熱間圧延平鋼製品に対するアンチダンピング(AD)調査でクロの仮決定。
・2016年3月15日、米商務省は、豪州・ブラジル・日本・韓国・オランダ・トルコ・英国製の一部熱間圧延平鋼製品に対するアンチダンピング(AD)調査でクロの仮決定。
・2016年6月16、日米国際貿易委員会(ITC)は、日本・トルコ製の鉄筋コンクリート用棒鋼に対するアンチダンピング(AD)/相殺関税(CVD)調査でクロの最終決定。
・2016年6月22日、米国際貿易委員会(ITC)は、中国・日本製の一部冷間圧延平鋼製品に対するAD(アンチダンピング)調査及び中国製の同製品に対するCVD(相殺関税)調査でいずれもクロの最終決定。
・2016年8月5日、米商務省は、豪州・ブラジル・日本・韓国・オランダ・トルコ・英国製の一部熱間圧延平鋼製品に対するアンチダンピング(AD)調査でクロの最終決定。伯・韓・土製の同製品に対する相殺関税 (CVD)調査でクロの最終決定。
・2016年9月12日、米国際貿易委員会(ITC)は、豪州・ブラジル・日本・韓国・オランダ・トルコ・英国製の一部熱間圧延平鋼製品に対するアンチダンピング(AD)調査でクロの最終決定。ただし伯・日製については「緊急事態(critical circumstances)」の存在は認めず(AD/CVD税の遡及適用なし)。
・2016年10月12日、米商務省は、日本・台湾・トルコ製の鉄筋コンクリート用棒鋼に対するアンチダンピング(AD)/相殺関税(CVD)調査を開始。
・2017年4月10日、米商務省は、2015年貿易特恵延長法(TPEA)で修正された「特殊な市場状況(PMS)」が存在することを認めた初めてのケース;韓国製の油井用鋼管(OCTG)に対するアンチダンピング(AD)行政見直しで最終AD税率8.04%を24.92%に引き上げ(準拠法:AD行政見直し最終結果に関する4月10日付覚書)。
・2017年4月19日、米商務長官は、輸入鉄鋼製品に対する(1962年通商拡大法)232条調査を開始した。2017年4月19日、米大統領は鉄鋼輸入が米国家安全保障に与える影響を判断するための調査を商務省に指示する大統領覚書に署名。
・2017年4月27日、米商務省は、輸入鉄鋼製品に対する232条調査(鉄鋼輸入の国家安全保障調査)開始にあたり書面による意見公募を実施した(提出期限:2017年5月31日)。公聴会を5月24日に開催へ(公述意見の提出期限:5月17日)。
・2017年4月26日、米商務省は、輸入アルミニウムに対する232条調査(アルミ輸入の国家安全保障調査)開始(準拠法:1962年通商拡大法232条)。
4月20日付の米商務長官への大統領覚書(Presidential Memorandum for the Secretary of Commerce)
4月27日付の米商務長官への大統領覚書
・2017年5月5日、米国際貿易委員会(ITC)は、オーストリア・ベルギー・仏・独・伊・韓国・台湾・日本製の炭素鋼・合金鋼定尺板(CTL板)に対するアンチダンピング(AD)及び相殺関税(CVD)調査でクロの最終決定。
・2017年5月16日、米商務省は、日本・トルコ製の鉄筋コンクリート用棒鋼に対するアンチダンピング(AD)/相殺関税(CVD)調査でクロの最終決定。
・2017年5月23日、米国際貿易委員会(ITC)は、結晶シリコン太陽電池モジュール(CSPV)に対するセーフガード(米通商法201条)調査を開始。
・2017年6月13日、米国際貿易委員会(ITC)は、大型家庭用洗濯機の輸入に対するセーフガード調査を開始。
・2017年6月16日、米国際貿易委員会(ITC)は、日本・トルコ製の鉄筋コンクリート用棒鋼に対するアンチダンピング(AD)/相殺関税(CVD)調査でクロの最終決定。
・2017年10月5日、米国際貿易委員会(ITC)、大型家庭用洗濯機の輸入に対するセーフガード調査で損害ありとするクロの決定;セーフガード発動の可否については、ITCによる救済措置に関する公聴会(10月19日開催予定)や損害認定・救済勧告等を盛り込んだ報告書の大統領への提出(12月4日期限)を経て、2018年2月2日までにトランプ米大統領が最終決定へ。
・2017年10月31日、米国際貿易委員会(ITC)は、結晶シリコン太陽電池(CSPV)の輸入に対するセーフガード調査で救済措置勧告を発表。CSPVセルに対する輸入関税割当、CSPVモジュールに対する輸入追加関税、CSPV製品に対する輸入数量制限(何れも4年間)等を米大統領に勧告。11月13日に損害認定・救済勧告等を盛り込んだ報告書を米大統領に提出済み、2018年1月12日までに大統領が勧告実施の有無あるいは代替措置を決定へ。
・2017年11月21日、米国際貿易委員会(ITC)は、大型家庭用洗濯機(LRW)の輸入に対するセーフガード調査で救済措置勧告を発表。LRW及び対象LRW部品の輸入に対する3年間の関税割当の設定等を米大統領に勧告へ。12月4日までに損害認定・救済勧告等を盛り込んだ報告書を米大統領へ提出し、報告受領後60日以内(2018年2月2日まで)に大統領が勧告実施の有無あるいは代替措置を決定。
・2017年11月27日、ライトハイザーUSTR代表は、結晶シリコン太陽電池(CSPV)の輸入に対するグローバル・セーフガード調査における米大統領決定への一助として、米国際貿易委員会(ITC)に補完報告書を要請した。ITCは要請から30日以内(2017年12月27日まで)に「事情の予見されなかった発展(unforeseen developments)」の結果として輸入増加及び国内産業への重大な損害が生じたことを立証する追加情報を米大統領へ提供しなければならない。大統領は追加情報の受領後30日以内(遅くとも2018年1月26日まで)に最終決定へ(当初期限は2018年1月12日)。USTRは2017年12月6日に公聴会を開催予定、同公聴会の場で利害関係者はITCによるセーフガード措置勧告の妥当性に関する意見具申や根拠提出が可能。
・2018年1月23日、トランプ米大統領は、大型家庭用洗濯機及び結晶シリコン太陽電池(CSPV)セル・モジュールに対するグローバル・セーフガード発動を承認、大統領布告に署名した。2018年2月7日午前12時01分(東部標準時)以降、米国に輸入された物品(保税倉庫から国内消費用に引き出されるものを含む)に対しセーフガード措置適用へ。
・2018年2月16日、米商務省は、輸入鉄鋼製品及びアルミニウムに対する232条調査(国家安全保障調査)報告書を公表した。米商務長官は鉄鋼・アルミ輸入品が「米国の安全保障を損なう脅威」と結論し、輸入調整措置を米大統領に勧告。判断期限は鉄鋼調査が2018年4月11日、アルミ調査が4月19日まで、大統領が決定へ。
・2018年3月8日、トランプ米大統領は、鉄鋼及びアルミニウムに関する1962年通商拡大法第232条に基づく輸入調整措置を実施する大統領布告に署名した。鉄鋼・アルミ輸入品が米国の国家安全保障を阻害するおそれがあるとして、鉄鋼に25%・アルミに10%の上乗せ関税を賦課へ(2018年3月23日より適用)、カナダとメキシコについては当面は適用除外する。
・2018年5月25日、米商務省は、輸入自動車(乗用車・スポーツ用多目的車(SUV)・バン・小型トラック等)及び同部品に対する1962年通商拡大法第232条に基づく国家安全保障調査(2018年5月23日開始)につき書面による意見公募を実施(意見提出期限:2018年6月22日、反論意見提出期限:2018年7月6日)。公聴会を2018年7月19日・20日にワシントンD.C.で開催へ。
・2018年5月31日、トランプ米大統領は、鉄鋼及びアルミニウムに関する1962年通商拡大法第232条に基づく輸入制限を修正する大統領布告に署名した。カナダ・メキシコ・EUに対する適用除外を延長せず(米東部時間6月1日午前0時1分に期限切れ)、2018年6月1日より鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を上乗せする。
・2018年5月31日、トランプ米大統領は、1962年通商拡大法第232条に基づく鉄鋼輸入制限につき、対トルコ鉄鋼関税を2倍に引き上げる大統領布告に署名した。トルコからの鉄鋼製品に対して50%の追加関税を2018年8月13日午前0時1分(米東部夏時間)より適用する。アルミ関税倍増も示唆。
    (改善)
・2006年2月23日、米ITCは、国内産業に大きな損害を発生させないとして2000年6月以降賦課されている日本製及び韓国製の建築構造用鉄鋼に対するAD税措置の廃止を決定した。
・2018年2月14日、USTRは、結晶シリコン太陽電池(CSPV)セル・モジュールに対するセーフガード措置の適用除外要請を受け付け(提出期限:2018年3月16日米国東部標準時間午後11時59分)。特定製品につき適用除外品目の検討へ。
・2018年3月22日、トランプ米大統領は、鉄鋼及びアルミニウムに関する1962年通商拡大法第232条に基づく輸入調整措置の2018年3月23日の発動前に対象からオーストラリア・アルゼンチン・ブラジル・EU・韓国を暫定的に適用除外する大統領布告に署名した。2018年5月1日まで上乗せ関税を猶予する一方、米国の安全保障上の脅威への満足のいく代替手段について適用除外国と引き続き協議。鉄鋼・アルミの世界的な過剰生産能力の根本原因に対処する削減策をめぐる協議の状況に基づき、除外を継続するかどうか決定へ。
・2018年4月30日、トランプ米大統領は、鉄鋼及びアルミニウムに関する1962年通商拡大法第232条に基づく輸入制限の暫定適用除外(7カ国・地域を除外した2018年5月1日までの関税猶予措置)を延長する大統領布告に署名した。カナダ・EU・メキシコからの鉄鋼及びアルミニウム輸入につき、2018年6月1日午前0時1分まで延長。オーストラリア・アルゼンチン・ブラジルからの鉄鋼及びアルミニウム輸入につき、米国の安全保障上の脅威への満足のいく代替手段で基本合意、合意の詳細がまとまるまで恒久的に延長。韓国からの鉄鋼輸入に限り、米国の安全保障上の脅威への満足のいく代替手段として「鉄鋼関税割当」を実施することで合意した(韓国からの輸入を2015年〜2017年の間の平均年間輸入量の70%相当の枠に制限)。
・2018年5月18日、1962年通商拡大法第232条に基づく関税措置への米国の貿易相手諸国の対応(対抗措置・WTO提訴)として、日本は対米対抗措置を用意し、WTOセーフガード協定に基づき譲許停止措置をWTO物品理事会に通報した。
・2018年9月19日、USTRは、結晶シリコン太陽電池(CSPV)セル・モジュールに対するセーフガード措置の適用除外品目を公表した。2018年9月19日午前0時1分(米東部時間)以降、特定製品を除外する。
日鉄連
(7) アンチダンピング税のサンセットレビュー ・現在反ダンピング措置及び相殺関税措置が実施されている日本製の鉄鋼製品は以下の通り。
※左は措置実施決定日、()は直近の措置延長決定日
−1978年12月8日、PC鋼より線(2015年4月23日)
−1987年2月10日、溶接管継手(2016年8月23日)
−1995年2月21日、ステンレス棒鋼(2018年8月27日)。日本、ブラジル、スペインにシロの最終決定。インドに対してはAD措置継続。
−1996年7月2日、クラッド鋼板(2018年12月6日)
−1998年9月15日、ステンレス線材(2016年8月15日)
−1999年7月27日、ステンレス鋼板(2011年8月11日)
−2000年6月26日、大径継目無鋼管(2017年11月13日)
−2000年6月26日、小径継目無鋼管(2017年11月13日)
−2000年8月28日、ブリキ及びティンフリー・スチール(2018年5月31日)。3度目のサンセット見直し調査の結果、クロの最終決定。
−2001年12月6日、大径溶接ラインパイプ(2013年10月29日)。
措置が撤廃されるためにはサンセット見直し調査において、米国の国内産業が関心を表明しない、または被提訴企業がサンセット見直し調査に参加し、ITC投票でシロを勝ち取るしか手段がない。
米国のサンセットレビュー手続きの実態は、関連法規ならびに内規、運用等において、ダンピング防止措置を「原則継続、例外撤廃」するというものであり、5年を過ぎてもAD課税措置が失効せず、長期間継続課税されているのが現状である。
・「原則5年撤廃・例外継続」を基本とするWTO AD協定の原則に従った運用の実施。 ・WTO AD協定(第11.3条)
・19 U.S. Code § 1673
    (対応)
・米国AD法に新たに規定されたサンセット条項は、原則継続・例外撤廃となっており、WTOのAD協定と不整合であるとして、2002年1月、日本は、米国の日本製表面処理鋼板アンチダンピング措置のサンセット・レビューに関し米国に対してWTOに基づく二国間協議を要請。2002年5月にパネルが設置され、2003年8月、パネル判断が下されたが、日本は上級委員会に上訴した。2003年12月、上級委員会は、米国の決定はWTO不整合とまでは判断できないと裁定した。
・2004年10月、2005年12月、日米規制改革及び競争政策イニシアティブにおいて、日本政府は、米国政府がアンチダンピング税賦課継続の必要性について厳密に審査し、WTOルールに従った適切なサンセット・レビューが行われるよう要望した。
・ドーハラウンドのWTOルール交渉において、日本やカナダは、AD課税命令から5年以内の撤廃等、サンセット・レビューの規律強化を図る提案を行っている。
・2004年11月、日本政府は、サンセット・レビューを含む米国商務省のAD調査慣行について協議申請を行い、2005年4月にパネル設置がなされた。
・2006年の対日ADサンセット・レビューが12品目について行われ、結果は5品目廃止、7品目継続であった。
・日本製表面処理鋼板に対するAD課税が続いたが、日米自動車メーカー共同によるAD税撤廃要望を受けて、2007年2月、ITCはAD措置の撤廃が米国産業に損害の再発をもたらさないと判断し、AD課税を撤廃した。
・2007年11月30日、WTOルール交渉議長テキストが発出された。サンセット:AD措置の賦課から10年間で、措置が失効すること(「自動サンセット」)を規定。ただし、措置失効後2年以内であれば、再度調査を行い、措置を賦課することが比較的容易となる規定が挿入されている。
・2008年12月17日、WTO「履行確認パネル」は、米−EUゼロイング紛争(米国のダンピングマージンの算出に係る法律、規則及び計算方法(DS294))に関し、米国がAD命令の見直し調査において「ゼロイング」を使用したことは、2006年のDSB(WTO紛争解決機関)裁定を実施できていないとの裁定を下した。
・2009年8月、日本製大型新聞輪転機に対するAD措置のサンセットレビューに関し、米国企業が請求を取り下げたため本件は終了した。
・2011年3月、日米経済調和対話において日本側関心事項として、日本企業の正当な輸出利益を確保し、輸入者やユーザーの過剰な負担を防止するために、不当に長期にわたるAD措置の撤廃することが提示された。
・2012年5月15日、ブリキへの第2回見直しでAD課税を継続。
・2013年10月29日、大径溶接ラインパイプへのAD税賦課(日本、メキシコ)の第2回見直しで課税継続を決定。
・2018年5月31日、米国国際貿易委員会(ITC)は、日本製ブリキ・ティンフリースチールに対するアンチダンピング措置のサンセット見直し調査の結果、同措置を継続する旨の決定を下した。
    (改善)
・2018年8月24日、米国国際貿易委員会(USITC)は、日本から輸入されるステンレス棒鋼に対するアンチダンピング措置のサンセット見直し調査の結果、同措置を継続しない旨の裁定をした。日本製で61.47%のAD税がなくなる。1995年に課税を開始したAD措置は3回の延長を経て、20年以上継続していた。
自動部品
(8) 輸入部品への関税強化 ・当社は、日本より、当社北米拠点経由で、北米顧客向けに輸出している品目がある。この度、アンチダンピング税(例:ベアリング関連)が復活するとの事であり、高率の関税により対象ビジネスの収益性が大きな影響を受ける。 ・各種関税について、前広な情報収集の実施。
時計協
日商
(9) 原産地表示規則の厳格・煩雑 ・原産地をムーブメント、ケース、バンド毎に表示することが義務づけられており、その表示方法も詳細に規定されており、時計製造業者等に製造管理上の過度な負担を強いるものである。 ・原産地表示は完成品のみに適用し、原産地表示方法は時計の製造者の判断に任せる。
・「米国ITCの関税率表の簡素化(案)に関する日本政府のコメント」を踏襲し、時計に関する原産地表示を完成品のみとすること、表示方法も製造者(メーカー)の裁量によることとする。
・米国統一関税率表
・1930年関税率法
    (対応)
・「米国ITCの関税率表の簡素化(案)に関する日本政府のコメント」を踏襲、時計に関する原産地表示を完成品とみなす。メーカーの裁量によって表示方法が行われることを要請。
・日本政府は、時計の原産地表示規則が時計製造業者に製造管理上過度な負担を強いるものであるとして、米国政府に早急な改善を要請。
・日本政府は、措置の改善が見られないことから、2003年10月、「規制改革及び競争政策イニシアティブ」の下で、米国政府に簡素化を求めて要望した。
・2008年6月に実施されたWTOのTPR対米審査において、日本政府は改善を求めたが、「過度に複雑なものとなっているとの指摘には同意しない」旨回答があった。
その後、日本政府は2010年9月30日、10月1日に実施されたWTOのTPR対米審査において時計の原産地表示規則の簡素化につき改善を求めたが、未だ進展が見られない。
    (改善)
・ウオッチガイド(15 CFR Part245, Guide for the Watch Industry)が廃止され、ウオッチケースの金属組成内容を表示する必要がなくなった。
・原産地表示は関税法に定めるところの表示方法に統一された。
・輸入時計の原産地表示方法として、不滅インクの使用が正式に認められた。(HR, 435 Miscellaneous Trade and Technical Collection Act of 1999)
日機輸
(10) 一般特恵関税制度(GSP)更新 ・2018年末までにGSPを更新しないおそれ有り。 ・社会の安定を維持するため、真の「新興国」のためのGSP維持を目指す。
    (対応)
・2015年11月13日、USTRは、2016年7月1日よりGSP(米国一般特恵関税制度)の卒業規定による国別品目別特恵適用除外となる可能性のある19品目を特定(2015年通年で競争上から必要となる制限(CNL)を超える恐れのある品目リストを公表)した。利害関係者によるCNL適用免除要請の締切日を2015年12月4日(金)米国東部時間午後5時まで延長。
・2017年10月24日、USTRは、米国GSP(一般特恵関税制度)受益国に対する法定適格要件の充足状況について現行の年次レビューを補完する3年毎の評価プロセスを新設へ。新プロセスの開始日は未公表であるも、対アジアGSPが第1期アセスメントの対象に。
・2017年12月31日、米国一般特恵関税制度(GSP)は失効となる。
2018年1月1日午前零時以降、米国に輸入される又は保税倉庫から引き出される物品についてはGSP適格品としての無税待遇が取り消しになる。ただし、GSP更新に向け法案を通す方策(成立を急ぐ他の法案に盛り込む等)が引き続き議会で審議される見通し。
・2018年1月1日より、トランプ米大統領は、アルゼンチンのGSP受益国資格を復活、2018年4月26日より、ウクライナのGSP受益国資格を一部停止へ。ただし、一般特恵関税制度(GSP)は2017年12月31日をもって失効・更新待ち。ガンビア及びスワジランドのAGOA(アフリカ成長機会法)受益国資格を復活。
・2018年2月8日、米下院歳入委員会委員らは、GSP(一般特恵関税制度)更新法案を提出した。同法案が成立すればGSP は2020年12月31日まで延長される。失効日(2017年12月31日)に遡って適用。
    (改善)
・2018年3月23日、米国一般特恵関税制度(GSP)が更新、2020年12月31日まで延長。「2018会計年度包括的歳出法案」に盛り込まれて成立(2018年4月22日から適用開始へ、2018年1月1日に遡って適用)。GSP適格品に対する「競争上から必要となる制限(CNL)」につき、USTRによる検討プロセスを一部改定。GSP受益国による法定適格基準の充足を確保するためのUSTRのGSP執行努力に関する新たな年次報告書の議会提出をUSTRに義務付ける。
日機輸
(11) C-TPATのメリットの不明確 ・C-TPAT認定企業になっているが、社外へのステータス以外に業務上の明確なメリットは未だみえていない。C-TPATを維持するためのUSCBPの定期現場チェックは輸出側にもおよび、またランダムに選定されるため、スケジュール調整、出張費用等の工数がかかる。それに見合うだけのメリットがあるのかどうか、半信半疑。
・C-TPAT取得による社内費増、監査/書類対応にも関わらずC-TPAT取得メリットが数字化できない。
・C-TPAT認定企業が得られるメリットの明確化とその実行。
・C-TPAT取得メリットの数字化
(縮小した日数、通関手数料削減)。
・C-TPAT(Customs Trade Partnership Against Terrorism)
    (対応)
・9.11テロ事件後、2002年年初より米国関税庁はテロ対策サプライチェーン・セキュリティ対策として、C-TPAT参加要請、コンテナ安全対策(CSI)の実施、X線検査装置・ガンマ線検査装置等非接触型検査装置の米国港湾・空港等への配備増設、カナダ国境でのFASTプログラム等スマート・ボーダー・イニシアティブを実施。また2002年12月より外国港における積込み24時間前の貨物情報事前申告ルール(24時間ルール)の運用が開始され、2003年2月1日よりエンフォースメントの発動を伴う本格運用開始。
・2002年5月1日、国家税関自動化計画(NCAP:National Customs Automation Program)に基づくACEの第一フェーズ:ACEの初期試験(Initial Test)のために40の輸入者アカウントを選別する計画が公示された。イニシアル・テスト参加要件として、C-TPAT参加者であることとされた。
・2003年3月、国土安全保障省の設立にともない、通関業務とともにサプライチェーン・セキュリティは同省税関・国境保護局(CBP)に移管。
・2003年7月23日、2002年通商法に基き、輸出入全ての輸送モードに係わる事前申告のためのプロポーズド・ルールを発表。
・2003年8月18日、C-TPAT参加について海外の製造者へ手続をオープン(メキシコを対象)するとともに、メキシコ国境においてもFASTプログラムを開始。
・米国関税局(CBP)の説明によると、C-TPAT参加者に約束されているベネフィットには、
�…磴じ〆採─�迅速な通関:C-TPAT参加者がセキュリティ等貨物検査を受ける比率は1/6であり、コンプライアンス関連の精査を受ける率は1/4である(これは、非参加者が47回に1回の検査を受けるのに対し、C-TPAT参加者は300回に1回に相当する)、
�▲▲�ウント・マネージメントによって関税の月次一括納税(PMS:Periodic Monthly Statement)が行える(PMSは現在開発中の新通関システムACE(Automated Commercial Environment)を利用して行なわれ、ACE開発のリリース3でPMSの機能が稼動するということになっており、2004年6月からテストに入っている)、としている。
・2004年12月9日、世界税関機構(WCO)のハイレベル委員会は、国際サプライチェーン・セキュリティ及び貿易円滑化のためのサプライチェーン・セキュリティ・スタンダードの枠組み(Framework of Standard)を確立する計画を発表した。この計画は、米国が既に実施しているセキュリティプログラム、すなわち24時間ルール、C-TPAT、CSI、自動ターゲティングシステム(Automated Targeting system)をベースにするもので、「枠組み」は、先進電子情報とより安全強化されたスマート・コンテナの使用を通じてサプライチェーンセキュリティ及び貿易円滑化を所管する税関当局間の協力の強化を目的とする。
・2005年2月1日、米国国土安全保障省税関国境保護局(CBP)は、現在開発中の電子通関申告システムACEへの参加を促進し、関税の月次一括納税(Periodic Monthly Statement)等のACE利用から得られるベネフィットの広範な利用促進を図ることを目的として、ACEへの接続要件からC-TPAT参加者要件を除外することとした。これによりC-TPAT参加者でなくともACEに接続できる、あるいはACEのテスト参加申請をすることができるようになった。
・2005年12月、日本政府は米国政府に対して規制改革・競争政策イニシアティブの対米要望事項として、セキュリティ対策の徹底と物流効率化の両立に配慮しながら、マニフェスト提出期限の緩和やC-TPAT参加者に対するマニフェスト提出規制の適用除外及び検査日数等の更なる削減等参加メリットの付与拡大について取り組みを求めた。また、ベネフィットに関し、C-TPAT参加者の意思をふまえた政策評価の実施、公表を求めた。
・日米規制改革等イニシアティブ第6回報告書において、米国は、より具体的な利益がC-TPAT参加者に与えられるべきであるとの日本政府の要望を十分理解し、引き続き、C-TPAT関連規則の実施と更なる見直しの過程において透明性を向上させる取り組みへの民間部門の関与を促進すると表明。
・2008年8月7日、税関・国境保護局(CBP:Bureau of Customs and Border Proteciton)は、2008年10月15日以降に米国港湾に入港する貨物に対してISO規格に適合したコンテナシールで封印する規則を官報公示した。
・2010年9月23日、米国CBPはC-TPAT参加認定企業が10,000社を越えたと発表。この10,000社の輸入額は米国総輸入額の50%を占める。
・2012年9月6日、税関国境保護局(CBP)は、輸入審査にかかるコストの軽減、セキュリティーの強化、各港での輸入審査の均一化を図る目的で、専門分野に特化した輸入審査を行う「産業別専門センター(CEE)」を、電気製品、医薬品に続いて、自動車と航空機の分野で試験的にデトロイトに設立した。審査に専門知識を要する製品の輸入者情報を1ヵ所に集め各産業に特化した通関審査が行うことによって迅速に輸入審査を実施するとされる。C-TPATや輸入自己審査(ISA)に参加している企業は、CEEパートナーシップ企業とされ、迅速に輸入審査が施されるという。今後、農産物・加工食品、鉄鋼・機械類、消費者製品、産業・製造材料、布・衣類、履物を含めた9ヵ所のCEEの設置が予定されている。
・2014年7月9日、米国CBCは輸出分野でC-TPATに参加するための資格およびセキュリティ要件を発表した。
    (改善)
・2009年6月26日、日本の財務省関税局と米国の税関国境保護局は、セキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された貿易関連事業者を認定し、通関を円滑化する両国のAEO(Authorized Economic Operator)制度を相互に承認することで合意に達し、相互承認取り決めへの署名を行った。
米国との相互承認取り決めの主な内容:
�(胴餞慇播�局は、輸入貨物の審査・検査の際、当該貨物がわが国のAEO企業による輸出貨物である場合には、その資格をリスク評価に反映させる。
�⇔捷饑粘愿�局は、自国のAEO制度に関して相手国企業を審査する場合に、当該企業が相手国のAEO企業であるときは、その資格を受け入れるなど。
建機工
建産協
日機輸
(12) 船積み24時間前カーゴマニフェスト提出規制 ・船積み24時間前カーゴマニフェスト提出規制により、出荷から船積みまでのリードタイムが他国より伸びてしまい、輸出遅延リスク増。
・米国向け出荷時の船積み前24時間ルール(24-Hour Advance Vessel Manifest Rule)により、出荷時の商品滞留時間が長くなり、企業の負担になっている。
【事例】
米国が2001年同時多発テロを契機にモノの輸入に関して以下のリスク把握を行う体制を導入。
��24時間ルール:外国港での船積み24時間前までに船荷情報の提出を義務付けるもの
�▲灰鵐謄福Ε札�ュリティ・イニシアティブ:職員の常駐により危険度の高いコンテナを識別
・船積み24時間前カーゴマニフェスト提出規制により、信頼のおけるフォワーダーの選定が必要となり、輸入手数料などに加え出荷から船積みまでの業務が煩雑になっている。
・24時間ルールの緩和。
・優良企業への優遇策導入。
・24時間ルールの緩和。
・船積24時間ルール
・2002年通商法セクション343
(Section343, Trade Act of 2002)
・米国関税規則
(19 CFR Parts 4,12,18,101,
103,113,122,123,141,143,
149,178,192)
・Importer Security Filling “10+2”, US Customs and BP
・Advanced Manifest System
(通称 24時間ルール)
・10+2ルール
    (対応)
・2003年12月5日、2002年通商法事前申告ファイナル・ルール発表予定。
・日本側の対応は次の通り。
−2002年9月、日本機械輸出組合より24時間ルールに対するパブリックコメント提出。
−2002年11月以来、日米規制改革イニシアティブWG、日米次官級会合等の日米協議の場において、一連のテロ対策が貿易阻害要因とならないよう、事前申告ルールの適用の緩和や免除の制度の検討を要望。
−2003年8月、日本政府は2002年通商法事前申告ルールに対するパブリックコメントを提出。また、日本機械輸出組合、日本経団連、日本自動車工業会、日本商工会議所の経済団体もそれぞれパブリックコメントを提出。
・日本政府は、2003年11月5日開催された日米投資イニシアチブWGで、船積前24時間前貨物情報提出ルール義務付けによる企業負担増とC-TPAT参加企業への措置の柔軟な対応を要請した。
・2003年11月20日、国土安全保障省税関・国境保護局(CBP)は、2002年通商法事前申告のファイナルルール案を発表して議会に報告した。
・2004年6月、日米間の「規制改革及び競争政策イニシアティブ」に関する日米首脳への第3回報告書に、「税関国境保護局は、C-TPATのメンバーが、このプログラムがもたらす利益を現実に得ることを確保するための作業を続ける」と明記されている。
・日米規制改革等イニシアティブ第6回報告書において、米国は、貨物情報の事前電子提出による貨物検査に関するリスク方式は国際的認知されたベストプラクティスになりつつあると認識。米国政府は、リードタイム短縮努力への悪影響を懸念し貨物情報の事前電子提出の規制緩和に関する日本政府の要望に留意し、引き続き安全対策と効率的な流通の両立を高めるために努力し、より広範な国際貨物輸送に係る要件の国際的な均一性を高めるため、国際海事機関や世界税関機構といった機関を通じて国際社会との協働を継続していくと表明。
・2008年1月2日、米国国土安全保障省(CBP)は、マニフェストに記載されていない情報(製造者名、バン詰めの場所等)を船積み24時間前までに提出することを米国の輸出者に義務付ける“10+2”ルール草案を公表し、コメントを募集した。既に実施されている24時間ルールでは、船会社は貨物マニフェスト情報を船積み24時間前までにCBPに提出することとなっているが、10+2ルールでは、マニフェストの提出に加えて、新たに米国の輸出者に10項目、船会社に2項目を船積み24時間前までに提出することを義務付ける内容となっている。コストとリードタイムの増加の懸念などから、本草案に対しNAMやICC、AAEIのみならず、日本政府やEU、WCO、日本機械輸出組合、日本自動車工業会など内外から約200に上がるコメントが寄せられた。
・2008年7月17日、全米製造者協会(NAM)、全米輸出入者協会(AAEI)などの米国産業界40団体は、連邦議会に対し10+2ルールに関し、事前のパイロットプログラムの実施を要請する書簡を提出した。
・2008年11月25日、米国国土安全保障省税関国境整備局(CBP)は、「10+2」ルールの暫定・最終規則(Interim Final Rule)を発表した。施行日は2009年1月26日であるが、施行日から1年間は罰則を科さない準備期間が設定されている。この暫定・最終規則への意見書募集に対して、内外から約60の意見書が寄せられ、規制の見直しや施行運用期間の延期などが求められた。
・「2009年日米投資イニシアティブ報告書」において、米国側からCBPはこの規則案の公表以降、民間から寄せられた様々な意見に基づき、同規則案を大幅に改正した。改正された規則案にはデータ項目の提出に関して大幅に柔軟性を付与していること、12ヶ月間の遵守猶予期間を設けること、規則について利害関係者から更なるコメントを受け付けることとしたことが挙げられた。日本側は、�仝住�点でこのプログラムを採用している日本企業はごくわずかであること、��日本は米国に対し、現在のISF規制の完全実施の予定期日である2010年1月26日より遅らせること、�B燭�の企業、特に中小企業にとっては船積の24時間前までに船荷証券(B/L)番号をCBPに提出することが不可能であるため、B/L番号の提出期限に柔軟性を与えることを要請した。また、�じ什澆寮こε�経済不況の下では、多くの企業にとって期限を守ることが困難であると強く主張した。さらに、�ナ胴饑�府に対し、この新たな規則案についてフィードバックする機会を多く確保するよう要請した。
・2009年7月17日、CBPは、2009年1月26日から実施(試行運用)している10+2ルールの暫定最終規則に違反した場合の損害賠償の算定と軽減についてガイドラインを発表した
・2010年1月26日から10+2ルールが本格実施に移行した。同ルールは、未申告や申告ミスに対して原則5,000米ドルの罰金適用を定めているが、税関国境保護局(CBP)は、2010年第一四半期、第2四半期については、申告内容の誤り、申告遅延等の違反についても罰金を課すことはしない、また、輸出港での不積みメッセージ(DNLメッセージ)の発信のアクションは取られないと米国業界関係者に周知した。2010年10月現在、罰金、DoNotload命令等は出されていない。
・2011年3月、日米経済調和対話において日本側関心事項として、相互に承認した認定事業者制度を考慮し、輸出手続の円滑化のための24時間ルール及び10+2ルールの緩和について議論することが提示された。
・2012年3月30日、米国国土安全保障省税関・国境警備局(CBP)は、航空貨物の積み込み前スクリーニング・パイロット戦略計画(ACAS:Air Cargo Advance Screening)を同省のウェブサイトで公表した。このパイロット・プログラムは、航空貨物を取り扱う関連企業が、航空貨物のデータを事前にCBP及びTSA(運輸保安局)に送付することを内容とするもの。
・2012年10月24日、米税関・国境保護局(CBP)は、航空貨物の事前スクリーニング(ACAS)のパイロット・プログラムを正式に開始すると連邦官報に公示した。
・米国国土安全保障省運輸保安局(TSA)は、米国向け旅客便搭載貨物に対する100%スクリーニング義務付けを2012年12月3日から実施予定。これへの対応として、日本の国土交通省は、新たな「特定荷主(Known Shipper=KS)/ 特定フォワーダー(Regulated Agent=RA制度(KS/RA制度)を2012年10月15日から実施。新KSと認定された荷主は、米国指示に基づく輸出貨物の100%スクリーニング検査を自社施設で行うことができる。
・2012年3月30日、日本において関税定率法等の一部を改正する法律が国会で可決され、「出航前報告制度」が導入された。
2014年3月から運用を開始。本制度では、船舶の運航者等が我が国に入国しようとする船舶に積み込まれた海上コンテナ貨物に係る積荷情報を原則としてコンテナ貨物の船積み港を船舶が出航する24時間前までに電子的に税関へ報告することを義務付けている。
・上海税関は、2014年6月28日以降、上海港に入港する直行本船(トランシップ貨物は対象外)に対して、出港24時間前申告制度を正式に実施する旨通達した。
フル工
自動部品
日機輸
(13) 米国のTPP離脱問題・NAFTA再交渉問題 ・米国のTPP離脱に伴う今後の米国による日本からの輸入品に対する関税引き上げや貿易規制といった障壁が心配。
・米国は、2017年8月にNAFTA協定の再交渉を要求、最近6回目の交渉を完了。 オープンなNAFTA市場を希望。
・トランプ政権で検討されているNAFTAの見直しで、メキシコの製造の見直しが必至になる。
・NAFTA交渉により原産地規則の厳格化のリスク。
・NAFTA見直しにより米国コンテント率の導入、自動車部品の原産地比率現行62.5%からの引き上げ等が検討されている。実現した場合、メキシコ及びカナダから米国に輸入する際今後関税が掛かる可能性あり。結果、どの国で投資・生産すべきか判断できない状況。
・TPPに関する情報の発信。
・ホワイトハウス、議会、州知事と交渉し、NAFTAが実現可能な貿易協定であることを確実にする。
・米州域内における日本企業のビジネス環境が大きく損なわれることが無いようにしてほしい。
・政権が代わりトップの方針によりルールが変更されないようお願いしたい。
・TPP
・ホワイトハウス
・議会声明

    (対応)
・2017年3月28日、USTR代表代行は、トランプ米大統領のNAFTA再交渉開始意図の通知及び米政権の交渉目的に関する草案を議会に送付した。草案には、物品貿易、税制措置、原産地規則、政府調達、セーフガード・メカニズム、紛争解決等を交渉目的案に盛り込まれている。2015年TPA法(貿易促進権限法)により、トランプ政権は当該通知及び交渉目的の最終版を再交渉開始の90日前までに議会に提出することが必要。
・2017年5月18日、USTRは、トランプ米大統領のNAFTA(北米自由貿易協定)再交渉の意向を議会に正式通知した。NAFTA近代化に関するメキシコ及びカナダとの交渉を8月16日以降に開始する可能性。
・2018年1月23日、NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉第6回会合(於:カナダ・モントリオール)が開催した。交渉当事国間の対立の少ない「近代化」に関する分野では合意間近になったが、対立の多い問題では自動車の原産地規則等で議論に踏み込むも依然隔たりがある。米国の一方的なNAFTAの離脱可能性は当面遠のくも、再交渉は長期化の様相。メキシコ大統領選(2018年7月)あるいは米議会中間選挙(2018年11月)の後か、さらには2019年以降まで延長される公算大。
・2018年8月27日、NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉、米国とメキシコの二国間で仮の原則合意に至る。
・2018年9月30日、米国、カナダ、メキシコ、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな三カ国間貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」で合意。早ければ、2015年TPA法「超党派議会貿易優先事項・説明責任法(大統領貿易促進権限)」のスケジュールに基づき米大統領の署名が可能となる2018年11月29日又はその直後に署名の見込み。
・2018年9月30日、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)、自動車原産地規則が大幅変更に。完成車及び自動車部品の域内原産割合(RVC)を段階的に引き上げ。
【完成車RVC要件】
(乗用車・軽トラックにつき、2020年1月〜2023年1月までの3年間で現行の62.5%から75%に、大型トラックにつき、2020年1月〜2027年1月までの7年間で現行の62.5%から70%に)。
完成車については、時給16ドル以上の労働者による「生産割合」(LVC)を新たに導入(RVC75%のうち、乗用車40%・軽トラック45%)。
【自動車部品RVC要件】
乗用車・軽トラックにつき、基幹部品75%、主要部品70%、補完部品65%及び大型トラックにつき、主要部品70%、補完部品60%
・2020年7月1日、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)が発効。原産地規則に関する詳細なルールに関しては、CBPが7月1日付けの官報で公表した。
(https://www.govinfo.gov/content/pkg/FR-2020-07-01/pdf/2020-13865.pdf)
日機輸
(14) WTOルールの遵守 ・国境税などのWTOルール上問題がある手法の採用による国際的な、また米国国内の混乱を危惧する。 ・国際協調的な貿易政策への回帰を願う。
自動部品
(15) 特殊鋼に対するアンチダンピング税課税の懸念 ・特殊鋼の調達に関し、すでにアジア、欧州の一部輸入製品に対しADが適用されているが、現時点では日本製は除外されているもののAD適用について調査されている。また、Sec232などの追加関税も検討されているが、これらが適用されると、収益を圧迫する。現調化を試みているものの、発注数量の制約、製品品質の差により、客先承認をとるのが難しい現状がある。 ・政府間交渉でのダンピング課税回避。
日機輸
(16) 開発途上国から輸入時のGSP(一般特恵関税)制度適用 ・GSP申請(輸入関税0%適用)のためには米国当局に対し、輸入額の35%を開発途上国にて生産したことを立証する必要あるが、要求書類の中には開示困難な情報も要求されている。また、GSP申請のためには、一旦標準税率に戻して輸入再申告する必要あり、立証に失敗すると通常低減税率より高い税率が適用されるリスクがあり。(60%以上の申請が証明に失敗しているとの情報あり) ・提出書類と手続きの簡素化。 ・一般特恵関税制度(Generalized System of Preferences: GSP)
日機輸
(17) 規制緩和と過剰規制 ・新政権の諸外国に対しての規制。リチウム金属/リチウムイオン電池への米国航空貨物輸送規制は、国際ICAO規制(国際民間航空機関規則)と調和していない。 ・製品適合性評価/認定のための世界基準や、より完全で均一なコンプライアンス徹底および混乱回避の共通ルールに調和する必要あり。 ・様々な米国政府機関にて
フル工
自動部品
日機輸
(18) 米国のTPP離脱、TTIP交渉停止、KORUS再交渉 ・2017年米国はTPPを離脱したが、最近トランプ大統領は、条件次第では交渉に戻ることに関心がある旨示唆。TTIP(US-EU)は交渉停止。 KORUS(米国-韓国)は現在、米国の要請により改正中。
・環太平洋連携協定(TPP)交渉が成立すれば、日本からのKDに関税が掛からなくなりコストが安くなる予定だった。
・貿易の自由化と市場開放を主張。
・現在の取引条件が悪化しないよう改善頂きたい。
・ホワイトハウス
・議会声明

    (参考)
・2017年1月23日、トランプ米大統領は、USTRに対し米国のTPP離脱を指示。今後の通商政策は二国間(バイ)交渉に方針転換。
    (対応)
・2018年3月28日、トランプ米大統領は、米韓自由貿易協定(KORUS FTA)の再交渉が妥結したことを正式に表明。
・2018年9月24日、トランプ大統領と韓国の文在寅大統領は米韓自由貿易協定(米韓FTA、通称KORUS)の改訂協定にニューヨークで署名した。自動車分野の合意事項:米国側のトラック関税(25%)の撤廃期限を2021年から2041年に変更、米国の自動車安全基準(FMVSS)を満たす車についてはメーカーごとに年間5万台まで韓国の安全基準を満たすものとして韓国に輸出できるようにすること等。
日機輸
日鉄連
(19) 鉄鋼・アルミ製品輸入に対する通商拡大法232条調査 ・2017年4月19日、鉄鋼輸入が米国の安全保障に及ぼす影響について、1962年通商拡大法232条に基づき、商務省が職権で調査を開始。
輸入が国家の安全保障を脅かすと商務長官が認定した場合、大統領は90日以内に商務長官の認定に同意するか否か、輸入の調整を行うか否かを決定する。大統領の決定については、決定日から30日以内に理由を付した報告書を議会に提出する。
2018年3月23日、大統領が輸入の調整を行うと決定した場合、決定日から15日以内に輸入の調整を実施する。輸入調整措置開始。

・トランプ大統領は、国家安全保障を対象とする条項の下で、輸入された鉄鋼およびアルミニウムに対する関税およびその他の保護を適用することを検討。
・措置撤廃。
・日本や他国からの輸入に影響を及ぼし、中国とのより大きな貿易戦争を引き起こす可能性あり。
・ホワイトハウス
・議会声明

    (対応)
・2017年4月19日、米商務長官は、輸入鉄鋼製品に対する(1962年通商拡大法)232条調査を開始した。米大統領は、鉄鋼輸入が米国家安全保障に与える影響を判断するための調査を商務省に指示する大統領覚書に署名。
・2017年4月24日、米商務省は、輸入鉄鋼製品に対する232条調査(鉄鋼輸入の国家安全保障調査)開始にあたり書面による意見公募を実施(提出期限:2017年5月31日)し、公聴会を5月24日に開催へ(公述意見の提出期限:5月17日)。
・2017年4月26日、米商務省は、輸入アルミニウムに対する232条調査(アルミ輸入の国家安全保障調査)開始。
・2018年2月16日、米商務省は、輸入鉄鋼製品及びアルミニウムに対する232条調査(国家安全保障調査)報告書を公表した。米商務長官は鉄鋼・アルミ輸入品が「米国の安全保障を損なう脅威」と結論し、輸入調整措置を米大統領に勧告。判断期限は鉄鋼調査が2018年4月11日、アルミ調査が4月19日まで、大統領が決定へ。
・2018年3月8日、トランプ米大統領は、鉄鋼及びアルミニウムに関する1962年通商拡大法第232条に基づく輸入調整措置を実施する大統領布告に署名した。鉄鋼・アルミ輸入品が米国の国家安全保障を阻害するおそれがあるとして、鉄鋼に25%、アルミに10%の上乗せ関税を賦課へ(2018年3月23日より適用)。カナダとメキシコについては当面は適用除外。
・2018年3月19日、米商務省産業安全保障局(BIS)は、1962年通商拡大法232条に基づく鉄鋼・アルミ輸入調整の対象品目につき適用除外手続きを規定する暫定最終規則を公布(2018年3月19日発効)。米国内の利害関係者による製品別除外申請を3月19日から受け付け(見直し期間は最長で約90日)。暫定最終規則に関する意見募集も実施中(意見提出期限:2018年5月18日まで)。
・2018年3月22日、トランプ米大統領は、鉄鋼及びアルミニウムに関する1962年通商拡大法第232条に基づく輸入調整措置の2018年3月23日の発動前に対象からオーストラリア・アルゼンチン・ブラジル・EU・韓国を暫定的に適用除外する大統領布告に署名した。
2018年5月1日まで上乗せ関税を猶予する一方、米国の安全保障上の脅威への満足のいく代替手段について適用除外国と引き続き協議。鉄鋼・アルミの世界的な過剰生産能力の根本原因に対処する削減策をめぐる協議の状況に基づき、除外を継続するかどうか決定へ。

・2018年4月30日、トランプ米大統領は、鉄鋼及びアルミニウムに関する1962年通商拡大法第232条に基づく輸入制限の暫定適用除外(7カ国・地域を除外した2018年5月1日までの関税猶予措置)を延長する大統領布告に署名した。
−カナダ・EU・メキシコからの鉄鋼及びアルミニウム輸入につき、2018年6月1日午前0時1分まで延長。
−オーストラリア・アルゼンチン・ブラジルからの鉄鋼及びアルミニウム輸入につき、米国の安全保障上の脅威への満足のいく代替手段で基本合意、合意の詳細がまとまるまで恒久的に延長。
−韓国からの鉄鋼輸入に限り、米国の安全保障上の脅威への満足のいく代替手段として「鉄鋼関税割当」を実施することで合意(韓国からの輸入を2015年〜2017年の間の平均年間輸入量の70%相当の枠に制限)。

・2018年5月31日、トランプ米大統領は、鉄鋼及びアルミニウムに関する1962年通商拡大法第232条に基づく輸入制限を修正する大統領布告に署名した。カナダ・メキシコ・EUに対する適用除外を延長せず(米東部時間6月1日午前0時1分に期限切れ)、2018年6月1日より鉄鋼に25%・アルミに10%の関税を上乗せ。
・2018年5月31日、1962年通商拡大法第232条に基づく関税措置への米国の貿易相手諸国の対応(対抗措置・WTO提訴):日本は対米対抗措置を用意、2018年5月18日にWTOセーフガード協定に基づき譲許停止措置をWTO物品理事会に通報。
・2018年9月6日、米商務省産業安全保障局(BIS)は、1962年通商拡大法232条に基づく鉄鋼・アルミ追加関税の製品別適用除外手続きを改正する暫定最終規則を公布(2018年9月11日発効)。適用除外申請及び除外申請却下に対する反論・再反論の提出要件を改定。
・2019年3月4日、米商務省は、輸入スポンジチタンに対する232条調査(国家安全保障調査)を開始。
・2019年5月17日、米国、カナダ・メキシコと1962年通商拡大法232条に基づく鉄鋼・アルミ関税の撤廃で合意した。カナダとメキシコも米産品に課している報復関税を取り下げ。
・2019年6月10日、米商務省産業安全保障局(BIS)は、1962年通商拡大法232条に基づく鉄鋼・アルミ追加関税適用除外オンライン申請のための「232条適用除外ポータル」を新設する暫定最終規則を公布(2019年6月13日より受付開始、現行システムに取って代わる)。
・2019年11月15日、米国際貿易裁判所(裁判官3名による合議体)は、対トルコ232条鉄鋼関税をめぐる訴訟で暫定的な見解。関税率の2倍への引き上げは違憲(232条規定違反)、米政府による訴え却下申立てを棄却。232条に基づく是正措置(関税引上げ等)を発動する大統領権限を抑制する可能性探る。
・2020年1月24日、トランプ米大統領は、232条鉄鋼・アルミ追加関税の対象範囲を鉄鋼・アルミ「デリバティブ(派生)」製品へ拡大する大統領布告を公表。鉄鋼デリバティブ製品(鉄鋼製のくぎ、びよう、自動車部品等)に25%、アルミデリバティブ製品(アルミ製のより線、ケーブル、自動車部品等)に10%の追加関税を2020年2月8日より賦課へ。
−鉄鋼デリバティブ製品の国別適用除外:アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、メキシコ、韓国
−アルミデリバティブ製品の国別適用除外:アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、メキシコ

・2020年2月28日、米国連邦巡回控訴裁判所(CAFC)は、AIIS(米輸入鉄鋼協会と加盟2社)による1962年米通商拡大法232条の違憲提訴を却下(米国際通商裁判所の裁定を支持)。AIIS、最高裁に上告へ。
※AIISは、232条が立法権委任禁止法理(non-delegation doctrine)に抵触するとして、文面上違憲を主張していた。
日鉄連
(20) バード修正条項 ・2000年10月、アンチダンピング税及び相殺関税により米国政府が得た税収を、ダンピング又は補助金提訴を支持した国内業者等に対して分配することを義務づける米国国内法。
2003年にWTO協定違反が確定し、2006年に同条項が廃止されたが、経過措置規定により、2007年10月1日以前に通関された製品の輸入から徴収した税については、現在でも分配が続いている。
・WTO協定の遵守(徴収したアンチダンピング税及び相殺関税の分配停止)。
    (対応)
・不公正貿易報告書を受けた経済産業省の取組方針(2018年6月18日公表)
バード修正条項に基づく通関済物品からのAD課税及び相殺関税収入の米企業向け分配について、2016年10月1日付のCBP(米国税関・国境保護局)の公表データに拠れば、今後、米国政府がバード修正条項に基づき分配する可能性のある原資は3.7億円程度(推計)と僅少。また、国際分業が進展する中、報復関税賦課は競争力の回復よりもコスト増につながりかねないなど、近時の関係国内産業の状況等を総合的に勘案し、2016米国財政年度における同条項に基づく米国による分配に対しては、報復関税を課さないこととしていることなどを踏まえ、本措置については、2018年版取組方針には掲載しないこととした。
    (改善)
・日本はWTO紛争解決手続に付託:米国1930関税法改正条項(バード修正条項)(DS217)
−2000年12月、協議要請。
−2001年9月、パネル設置。
−2003年1月、上級委報告書採択;結論として、我が国の主張容認。
−2017年、米国はバード修正条項に基づくAD/CVD税の分配停止。
日機輸

(21) 太陽発電パネル・セルの輸入制限 ・2018年2月7日より国内で製造される太陽発電パネルメーカー保護の為に太陽発電パネル・セルにセーフガードを発動。(2018年:30%、2021年まで毎年5%引き下げ)免除要求の余地あり。
・トランプ大統領は、国内生産者を保護するための201条措置の一環として、30%の新しい関税を太陽電池に適用。
・経済産業省からの免除要求を実施。
・影響を最小限に抑えるため特定の製品に対する免除を求める
・USTR
    (対応)
・2017年4月26日、結晶シリコン太陽電池(CSPV)セル・モジュールに関する米通商法201条提訴。米国内CSPV業界代表(Suniva社)、米国際貿易委員会(ITC)にセーフガード発動を申請。
・2017年10月31日、米国際貿易委員会(ITC)は、結晶シリコン太陽電池(CSPV)の輸入に対するセーフガード調査で救済措置勧告を発表した。CSPVセルに対する輸入関税割当、CSPVモジュールに対する輸入追加関税、CSPV製品に対する輸入数量制限(何れも4年間)等を米大統領に勧告。11月13日に損害認定・救済勧告等を盛り込んだ報告書を米大統領に提出済み、2018年1月12日までに大統領が勧告実施の有無あるいは代替措置を決定へ。
・2018年1月、トランプ大統領は、セーフガード確定措置の発動を決定。太陽電池に関する措置は、太陽電池セル・モジュールの輸入に対し4年間(2018年2月-2022年2月)従価税(1年ごと30%→25%→20%→15%)を賦課するもの(ただし、セルの輸入についてのみ、毎年2.5ギガワット分の関税割当(無税)が提供されている)。(「2018年版不公正貿易報告書」より)
・2018年1月23日、トランプ米大統領は、大型家庭用洗濯機及び結晶シリコン太陽電池(CSPV)セル・モジュールに対するグローバル・セーフガード発動を承認、大統領布告に署名した。2018年2月7日午前12時01分(東部標準時)以降、米国に輸入された物品(保税倉庫から国内消費用に引き出されるものを含む)に対しセーフガード措置適用へ。
・2018年2月14日、USTRは、結晶シリコン太陽電池(CSPV)セル・モジュールに対するセーフガード措置の適用除外要請を受け付け(提出期限:2018年3月16日米国東部標準時間午後11時59分)。特定製品につき適用除外品目の検討へ。
・2018年9月19日、USTRは、結晶シリコン太陽電池(CSPV)セル・モジュールに対するセーフガード措置の適用除外品目を公表。2018年9月19日午前0時1分(米東部時間)以降、特定製品を除外。
 

※経由団体:各個社の意見がどの団体を経由して提出されたかを表したものであり、表示団体を代表する「主張」「総意」等を意味するものではありません。
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